宇宙に浮いた望遠鏡
今日は4月24日。
1990年4月24日、日本時間の22:33にスペースシャトルディスカバリーで高度560kmに軌道投入された天体反射望遠鏡がハッブル宇宙望遠鏡。
長さ13.1m、重量11tの望遠鏡を宇宙空間に打ち上げた目的は、大気の揺らぎや天気に左右されずに天体観測をすることなんだって。
でも打ち上げた直後、反射に使う直径2.4mの鏡面の端っこが0.002mm歪んでいることが分かり、当初の予定の5%しか性能を出せないことが判明。
反射鏡はこんなの。
なんてこった(;´Д`)
製作に約2,300億円、打ち上げに約300億円かけてシャトルで運んだ筒は欠陥品だったのね。
しかも0.002mm。千分の2ミリ。
お前らの心は何cmも歪んでいるというのに、ハッブルタソには0.002mmの歪も許されないなんて...。
でもそこで、NASAがキリっと言うわけですよ。
「(`・ω・´)<直す」
「ちょっとシャンプーきれてたからコンビニ行ってくる」的なノリ(かどうか知らんけど)でNASAは言い放ったわけですよ。
たぶん。
そこで地球1周を97分、時速27,000kmで飛ぶ望遠鏡を修理するミッションの訓練が始まったわけです。その時間約1年。
そして1993年12月、スペースシャトルエンデバーでハッブルの元に向かい、船外活動による宇宙空間での大修理が敢行されました。
この修理は無事に終わり、ハッブルは当初の予定以上の性能を発揮するようになったそうですぜ。
その成果がこれ。
左が修理前、右が修理後。
直すより新しいの作って打ち上げるほうが安かった、という声もあるそうですが...まぁ気分的にもいきなり2,300億円をゴミにしちゃうわけにもいかないよな....。
その後、さらに4回の修理を重ねられたハッブル宇宙望遠鏡は今も我々の頭上を飛び回ってる。
現在の宇宙の基本的な仮説はハッブルによって立証・裏付けがされているものも多く、人類の宇宙への探究心の案内役を23年も続けていることになるね。
そして2014年、つまり、早ければ来年にはハッブルは退役することとなるんだって。
もっとも2021年までの退役予定、ともあるので、まだ先になる可能性のほうが高いけどね。
今日は4月24日、ハッブル宇宙望遠鏡が地球を飛び出した日です。